2005(平成17年)
記念式典
記念式典は、大築アリーナで行われた。東京都をはじめ私立中学高等学校協会や近隣の公私立中学校の校長、関係諸方面の方々をお迎えし、本学園の関係者、保護者、同窓会、後援会の方々および生徒を合わせると、その数は1,300名近くに達した。
エントランスには歴代の制服や校舎模型、パネル写真が展示され、同窓生などが懐かしい思いで足を止めていた。
式典に先立ち、午前9時から本学園1階にある創立者大築佛郎先生の寿像の前で、先生の威徳を称える献花式が執り行われた。初めに村中駿博理事長より佛郎先生に百周年の報告が行われ、その後佛郎先生の次女・相川登美子氏をはじめとして、大築家ゆかりの方々より献花が始まった。理事長・校長・理事・3団体(PTA・同窓会・後援会)の長の方々、教職員を代表して教頭、生徒を代表して高等部・中等部の各生徒会長の献花で式は終了したが、式典に参加するために早めに来校された方々がその後に並び、記念式典が始まるまで献花の列は続いた。
記念式典は2部構成で行われた。吹奏楽部が序曲を演奏し、その余韻がまだ残る中、午前10時に伊藤教頭による開式の辞でⅠ部が幕を開けた。
吹奏楽部の演奏による君が代斉唱の後、村中理事長の挨拶、水谷校長の式辞、来賓の祝辞が続いた。
記念祝賀会
記念祝賀会は、午後1時から赤坂プリンスホテルのクリスタルパレスに会場を移し、600名を超える方々の参加で盛大に行われた。司会はNHKアナウンサーとして活躍中の與芝由三栄(よしばゆみえ)さん。PTA会長磯野忠氏の開会の辞に始まり、村中理事長挨拶の後、日本私立中学高等学校連合会副会長吉田晋氏から祝辞をいただいた。
アトラクションの一つ目は日本舞踊。昭和21年卒業の藤間蘭景さんが長唄「松の翁」を演じた。藤間さんは、平成12年に日本芸術院賞、平成16年に旭日小綬章を受けた日本舞踊の第一人者。唄の鳥羽屋差里長氏も無形文化財保持者という豪華な顔ぶれであった。「松の翁」は重々しい翁の風格の中に三番叟の若々しさを配し、庭木の松の美しさ、泉水に散り落ちる木の葉の様子を表現した舞である。
乾杯の発声は東京大学名誉教授で元成蹊大学教授の柴田義松氏。成蹊学園を開学した中村春二が本校の校歌作詞者であり、初代教頭であった縁によった。
その後、懇親の時間となったが、懇親の時間帯には以下の方々の紹介があった。
中山 千夏氏(昭和42年卒、作家、元参議院議員)
前田地香子氏(昭和57年卒、声楽家)
浪腰満都子氏(昭和32年卒、日本指圧専門学校校長)(当日はご子息がごあいさつ)
藤間蘭景氏にも壇上に上がっていただき、お話を伺った。懇親の時間、広い会場には同窓生・保護者・新旧教職員などの輪がいくつもでき、思い出話などに花を咲かせていた。
懇親の後、アトラクションの2つ目はスペイン舞踊。平成3年卒業の土屋及予さんが、フラメンコの代表曲である「シギリージャ」を踊った。土屋さんは日本のフラメンコ舞踊家の第一人者である長嶺ヤス子氏に師事してフラメンコを学び、平成10年よりスペインに留学。長嶺氏の後継者として期待されている。「シギリージャ」はフラメンコの代表曲で、奥深いカンテ(唄)が特徴。人々の祈りの切実さを、力強い嘆き声で表現している。会場には長嶺ヤス子氏も応援に駆けつけ、来場者に紹介された。
その後、祝電の披露、水谷弘校長より謝辞と続き、後援会長黒田収氏による手締めで、めでたくお開きとなった。終了は午後3時過ぎであった。